マンションの鍵穴を何者かに勝手に交換されて家に入れなかった時の話

昨晩、午後9時ごろバベルの塔へ到着しました。

いつもどおり、鍵を鍵差し込み口に挿し、左へ回そうとしましたが、全く左へ回りません。何度力を加えても、回らないので、エレベーターを降りる階を間違ったのかと思い、

頭上の部屋番号を確認しましたが、やっぱり私の部屋番号に間違いはありませんでした。鍵を抜き、そのままドアを開けようとしても、やはり、鍵がかかっていて開きません。

もう一度、鍵を差込口に挿し込みましたが、挿し込んだ時の感じが明らかにいつもと違いました。

2年間バベルの塔に住んでいますが、こんなことは初めてです。鍵が突然壊れるはずもなく、全くわけがわかりませんでした。

これから、厄介なことが起きるのかと思うと、気持ち悪くなってきました。周囲に助けてもらえる人が誰もいないため、とりあえず、すぐに大家に電話をし、大家にドアが開かないことを告げると、

彼は管理部へ行って、業者にドアを開けてもらうように頼むよう指示しました。急いで、4階の管理部へ行き、受付の人に、ドアが壊れたようなので、開けてもらうようにお願いし、身分を証明するパスポートや契約書を提出し、部屋の住民が確かに私であることを証明しました。

しばらくしてから、担当者が私のところに来ました。その担当者は、私の話を聞いた後で、私に部屋番号を聞いてきました。

私が部屋番号を伝えた瞬間、彼の顔が急に険しくなったのがはっきりと分かりました。彼の話によると、ちょうど30分ほど前に、大家の友人と名乗る2人の男女が来て、私の部屋番号の鍵穴を交換したと言いました。

その謎の二人は、私が家賃を滞納したため、それに対する措置として、部屋に入れないようにするため、鍵穴を交換しに来たと言ったそうでした。もちろん、それは全くのでたらめで、私は家賃を毎月きちんと払っています。

いよいよ気持ち悪くなってきた私は、再度、大家に電話をし確認しましたが、大家はやはりそんな二人は派遣していないと言いました。

この時点で、もう既に自分が、世にも奇妙な物語の主人公になっている自覚がありました。中国に住んでいると、ちょくちょく、否応なしにリアル世にも奇妙な物語に遭遇してしまいます。

とりあえず、開門作業が優先なので、担当者は私だけを一人部屋の前に戻らせ、開門業者が来るのを待つように指示しました。部屋の前に戻ると、しばらくしてから、廊下の奥のほうから業者が道具を携えて私のほうへ歩いて来ました。業者にすぐに開けるように言うと、管理部の担当者がいないと開けられないと言いました。

彼の話によると、管理部と開門業者は提携を結んでおり、安易で不法な開門を防ぐため、管理部の人と立会いの下でしか開けられないと言いました。この期に及んで、こんな状況で安易も不法もあるかと思った。

それから、10分ほど待ちましたが、担当者は一向に来ません。

その間、ずっと犯人とその目的について考えていました。謎の二人は一体誰なのか、ただ、それだけが気がかりでした。

幸い、部屋には貴重品は置いておらず、唯一高価なもので取られて困るものと言えば、ギターとハードディスクくらいなので、そんなに心配していませんでした。

結局、さらに5分待っても担当者は来ず、開門業者はドアを開けてけてほしければ、100元払えと言いました。私にとってみれば、見知らぬ人に勝手に鍵穴を交換された挙句、さらにドアを開けるのに100元取られることは納得できませんでした。

既に混乱と疲れで苛立ち始めていた私は、声を荒らげ、私が払う必要はないと言ってしまいました。すると、業者はじゃあ知らないとでも言ったように、すぐに帰って行きました。

今回問題が起きた原因は、完全に管理部にあります。

担当者が、謎の二人の話を鵜呑みにし私の大家に確認の電話をすることもなく、言われるがままに開門、そして鍵穴交換に至りました。

もう、私の怒りのボルテージも頂点に達していました。急いで4階の管理部へ向かい、そこにいた担当者に向かって、今回の事件の原因をはっきり説明するように言いました。担当者は私に大家に確認しろとだけ言いました。

それを聞いた瞬間に、私の人間の小ささがあらわになりました。

一瞬にして、管理部が静まりかえり、そこにいた人たちみんなが私のほうを見ていました。

担当者は、ようやく事の重大さを意識し始め、管理部の資料を取り出し、私の大家に電話し出しました。再度、私の大家が謎の二人を派遣していないことがわかると、担当者と急いで、9階へ上がり、業者を呼び、開門作業と、鍵穴交換作業をしました。

ドアが開けられ、部屋の中を見ると、ギターもハードディスクも置いてあり、何か取られたような形跡はありませんでした。

ほっと胸をなでおろしたのもつかのま、担当者と一緒に1階にある監視カメラのモニター室へ移動しました。ウルトラマンの指令室のような部屋に、監視カメラのモニターが数十台並べられており、当時の犯人の行動と証拠を探す作業が始まりました。

1時間30分ほど担当者と一緒に、いくつかのカメラで調べた結果、

犯人は、
20時07分にマンションに来て、
20時21分にエレベーターで上がり、
20時37分に私の部屋から帰って行くところが映っていました。

二人の顔を見ましたが、全く見覚えはありませんでした。

犯人は二人の男女で、
男性は背が高く痩せ型、
女性は背が低く、小太りでした。

開門作業をする際は、必ず、管理部に連絡しなければならず、謎の二人は堂々と嘘の理由から、管理部に開門作業を依頼していました。その際、犯人の身分証明証の番号と電話番号と名前が、残されていたのですが、電話をかけた結果、電話番号はでたらめということが分かりました。

担当者の話によると、犯人の二人は私が外国人であることを知っていたようです。結局、私の部屋の物は何も取られていなかったので、警察には連絡しませんでした。

マンションの管理部と警備部で、犯人である男女の写真を共用し、厳重に警備をし、もし二人を見つけたら、私にすぐに連絡するということで、管理部と話はつきました。

管理部の人は、鍵穴は既に新しいものに交換しており、業者と管理部を通さない限り、外から開けることはできないので、安心しろと言っていましたが、こんな頼りない人たちに任せて、安心できるはずがありません。

今回の疑問点は二つです。
①犯人の目的は何か。(物取りの犯行ではない)
②彼らはなぜ私が外国人ということを知っていたのか。

リアル世にも奇妙な物語の中にも、神様は必ず共にいて、助けてくださり、この局面をイェス様と一緒に乗り越えられることを信じて。

カナンの地は今日も輝いています。